平成25年度 食に関する一般向け啓発事業実施報告書

事業名称: 平成25年度 料理講習会
開催日時: 平成25年6月30日(日)10:00~14:30
平成25年10月7日(月) 9:00~12:10
開催場所: 別府大学短期大学部2号館調理実習室、試食室、2号館2階252番教室
講  師: 平成25年6月30日(日)「つきぢ田村」 田村 隆 先生
平成25年10月7日(月)「ヌーヴェル・キュイジーヌタカハシ」 高橋 準市 先生
参加者数: 38名(一般者)
92名(食物栄養科学生1・2年生)

 

1. はじめに

日本食は、食べ物も洗練されていて、美味しく繊細な味わいがあり、なおかつ健康的であるとも評価されています。日本食の良さは他の食文化、フランス料理やイタリア料理にも影響を与えているほどです。一方それら他の食文化の日本料理への影響も最近では大きなものがあります。

今回、本学では日本料理で有名な東京の「つきぢ田村」田村隆先生と大分県でフランス料理に力を入れている「ヌーヴェル・キュイジィーヌ・タカハシ」の高橋準市先生をお迎えし、料理講習会を開催しました。

料理の分野は違いますが、2人の先生方の共通した考えである伝統を大事にしつつ、現代の人に合わせていくといった料理の姿勢と調理の技法を学ぶことによって、食文化の比較から食の融合、知識の定着も図れると考えました。このような講習会に学生や一般の方々が参加していただくことによって、食を通じ、健康と環境に対応したライフスタイルの提案ができること、調理技術向上の助力になると考え、この講習会を実施するに至りました。

 

2. 実施記録

(1)事前の準備

日本料理講習会では一般参加者が対象の講習会としたので、これまでに別府大学短期大学部食物栄養科開催の講習会に参加していただいた方々に案内状を郵送し、また、卒業生やマスコミに連絡するなど講習会への参加を呼びかけた。フランス料理では観覧を受け付けた。
本学創立60周年記念行事としても扱っていただくことにし、ポスターでの呼びかけも行った。
講師との打合せ連絡を行い、レシピを作成した。
食材の確認後、調達した。
日本料理では食器の確認、フランス料理では先生へ食器や調理器具の持参をお願いした。
マスコミ(大分合同新聞社、NHK大分放送局、OBS大分放送、TOSテレビ大分、OAB大分朝日放送)に後援依頼と取材の要請を行った。
食物栄養科2年生を中心に会場準備を行った。
食材、食器や器具を準備した。
日本料理講習会では前日、フランス料理講習会は当日の朝に講師の先生方と最終打合せをし、段取りを確認した。

(別紙 日本料理講習会案内状) (別紙 ポスター)

 

(2)平成25年6月30日(日)日本料理講習会

<当日>

9:30~10:00  受付

10:00~12:30 講習会「つきぢ田村」田村 隆 先生

12:30~13:30 試食会 

13:30~14:30 講演「歴史を動かした料理」田村 隆 先生

 

-日本料理講習会内容-

当日は9:30から受付けをし、多くの方が参加してくださいました。10時から田村先生より料理のデモンストレーションをしながらの説明が行われ、先生のユーモアあふれる説明で参加者の方たちも笑いの絶えないようでした。

また日本料理の基礎を細かく説明していただきました。煮物は冷ましている間に味が浸み込むことや大和芋をお酢の入ったボウルなどに落とすと固まることなど参加者たちも関心して聞いておられました。先生の説明後に参加者は各班に分かれ実習を行い、各班ともに先生からの調理ポイントを活かしながら、調理できているようでした。

先生が各班に行きアドバイスをしてくださいました。お手伝いしてくれた学生も勉強になりました。

 

~献立~

 

 

(別紙 配布レシピ)

 

【各料理のポイント】

 

 

-試食会-

12:30から試食会が行われました。大分県副知事や学長先生と来賓の方々にも参加していただきとても有意義な時間となりました。参加者の方たちも自分たちで作った料理を試食していただき、楽しい会となりました。

 

 

-講演「歴史を動かした料理」-

13:30から「歴史を動かした料理」という題目で講演会を行いました。先生が下準備で出汁を取っている映像を流し説明してくださいました。参加者も熱心に先生の話を聞いていました。

 

(3)平成25年10月7日(月)フランス料理講習会

<当日>

9:00~12:10 講習会「ヌーヴェル・キュイジーヌタカハシ」高橋 準市 先生

-フランス料理講習会内容-

フランス料理講習会は学生を対象にした講習会としました。一般の参加の方は観覧のみとし、学生に普段では習得の機会が少ないフランス料理を実際に見て学んでもらいました。

普段の調理では見る機会の少ない野菜、いろいろな種類のパスタを見せていただきました。また、綺麗な盛り付けの仕方や視覚でも楽しめる先生独自の盛りつけ方を教えていただき、学生たちも熱心に学んでいました。

 

盛り付けの際、筆を使いチョコレートソースを塗っています。今回チョコレートソースを使っているが、本来はバルサミコ酢を煮詰めドロドロにしたものを塗るそうです。

 

(別紙 配布レシピ)

 

 

 

 

-学生実習-

学生には若鶏肉のガランティーヌ風と冷製フレッシュトマトパスタを実習してもらいました。ポイントを押さえながら、各班協力して調理することができているようでした。また、先生の盛り付けの仕方を見た後だったこともあり、普段の実習より盛り付けを綺麗にしようと心がける姿が見受けられました。

3. おわりに

 今年は田村隆先生と髙橋準市先生お2人の共通した考えである伝統を大事にしつつ、現代の人に合わせていくといった料理の姿勢と調理の技法を学ぶことによって、食文化の比較から食の融合、知識の定着も図れると考えこのような2つの料理講習会を行いました。

日本料理講習会では一般の参加者多数が参加してくださいました。フランス料理講習会では学生も熱心に実習に取り組んでいました。

今回、食を通じて、健康と環境に対応したライフスタイルの提案ができ、また調理技術向上の助力になった講習会を実施できたと思っております。

参加者の皆様を始め、食に関する一般向け啓発事業として助成をしていただきました公益社団法人 日本フードスペシャリスト協会様に深謝いたします。