親子でENJOY COOKING―房総の料理を極めよう!―

和洋女子大学
大須賀 彰子

【目的】

近年は、家庭内における調理の簡便化・省力化に加え、中食の利用の増加がいわれていることから、家庭の食事は画一化されつつあることが危惧されています。また、子どもの個食・孤食という問題から、家族間のコミュニケーションが薄れてきているとも言われています。
そこで、本事業では、千葉県の食文化と郷土料理の普及・啓発に努めるとともに、親子間のコミュニケーションを積極的にとることを目的に、市川氏の小学生とその保護者を対象に千葉県の特産物と郷土料理の講義と実習を実施しました。

 

【準備】

  1. イベント開催にあたり、フードスペシャリスト協会だけではなく、大学近隣の市川スポーツガーデン国府台、NPO法人日本食育ランドスケープ協会の後援を受けました。
  2. 広報活動
    1. 市川スポーツガーデン国府台にポスターとちらしの作成を依頼し、市川市教育委員会を通して、市川市の小学校に配布しました。
    2. 本学ならびに日本食育ランドスケープ協会のホームページでも広報活動を行った。
    3. 学園祭や大学でのイベントで来校した方へチラシを配布しました。

 

【当日】

参加者は本学近隣の小学生1〜6年生およびその保護者15組、合計30名でした。スタッフは大須賀と助手2名、学生3名、日本食育ランドスケープ協会理事長の浮谷王子氏(地産地消のお話と子供向けの講義を担当)と協会からのスタッフ1名で実施しました。
8:30にスタッフが集合し、9:30〜10:00に受付を開始しました。

当日の様子
本学副学長より開会の挨拶

 

10:00から本学副学長の飯渕貞明教授より開会の挨拶があり、10:10から約30分間、NPO法人日本食育ランドスケープ協会理事長の浮谷王子氏によるミニセミナーを開始しました。セミナーは、本イベントのメインテーマである千産千消(千葉県では「地」を「千」という字にあてて普及活動を行っている)のわかりやすい説明から始まり、その他、特産物のいわしの生態、農園の写真から野菜がどういうふうに育っていくのかを見たり、実際に持ってきた珍しい野菜を使い、地元の食材についての説明があり、とても興味がわくものでした。セミナーの途中でクイズを出したり、写真や絵をたくさん使うことによって大人だけでなく子どもたちも積極的に楽しそうに参加していました。セミナー後も浮谷氏のもとに珍しい野菜に興味津々の参加者が続々ときました。

浮谷王子氏登場です!
いわしはどうやって身を守るの?
見た目は大根なのに・・・切ってみると!
クイズにも積極的に参加してます
興味津々の参加者から質問を受ける浮谷氏


10:50から約40分、実習メニューの「房総の太巻きずし」、「いわしのつみれ汁」、「いもきんちゃく」のデモストレーションを行い、実習室に移動し、親子一緒に料理を作り始めました。

いもきんちゃくに挑戦中!
男の子も頑張ります!
いわしと格闘中!
太巻きずしに挑戦中

              

子どもたちもお母さんと一緒に積極的に調理に参加しました。終始、なごやかな雰囲気で実習が行われました。子どもたちは積極的にいわし一匹をさばいていきます。太巻きずしを切ったときはいろいろなところから歓声と笑い声があがりました。

 

作った料理は試食室に持っていきます。料理を作り上げた達成感でおいしさも倍増のこと、笑顔で試食です。
レシピはこちらです→

食べ終わった後は、子どもと保護者に分かれ、子どもたちは浮谷氏による「野菜クイズ」、保護者には大須賀による「千葉県のすしについて」をテーマとしたミニセミナーを実施しました。
実施後のアンケートでは、子どもたちは「自分で巻けたのが面白かった」「今度はちらしずしを作りたい」という声が聞かれました。保護者の方からは「家でも他の絵柄で巻きずしを作ってみます」「単なる料理教室ではなく、子供は野菜の勉強、親は『すし』の歴史などを学ぶことができて、参加して本当に良かった」というご意見をいただきました。
アンケート結果はこちら→


今後も食育に携わるイベントに取り組んでいこうと思っております。
最後になりましたが、地産地消の講義を担当して下さいました日本食育ランドスケープ協会の浮谷王子氏、チラシ作成・広報活動にご協力下さいました市川スポーツガーデン国府台の方々、またご参加下さいました方々に厚く御礼申し上げます。