<研修会の詳細>

 

実施報告書

 

食と健康講座 ~食を楽しむ~

 

1.講座の目的

平成24年2月、政府は省庁連絡会議でユネスコの無形文化遺産に「和食 日本人の伝統的な食文化」を提案することを決定したことから、一昨年度の本講座では「日本の食文化をみなおす」と題して講座を開講した。受講者の評価が良かったことから、昨年度は「和食の魅力」をテーマとして開催した。こちらも受講生に好評であったが、今年度は少し趣向を変えて、健康的な食生活を楽しくするための提案を紹介することとした。日本のおもてなし文化や健康的な食事、食事を楽しむためのお酒のお話などの講義の他に、調理実習などの楽しい実習も取り入れた。この様な講座を通して、健康的な食事の大切さと同時に食事の楽しみ方も味わって戴きたいと考えた。

講座は講義・デモンストレーション・調理実習を組み合わせて6回とした。実習・調理実習は予約制とするが、他は自由参加とした。

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2.講座内容

第1回 平成26年9月13日(土)13:00~14:30

《健康的な食を楽しむ》(講義)

講師:髙橋律子(昭和学院短期大学講師)

 

『健康日本21(第2次)』が平成25年からスタートしました。これは健康寿命の延伸と健康格差の縮小をめざしています。WHO(世界保健機関)は健康寿命を[日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間]としています。健康的な食を楽しんで健康寿命を延ばしましょう。美味しさを感じる脳のしくみや新しい運動指針・睡眠指針についても紹介します。

第2回 平成26年10月11日(土)13:00~14:30

《おもてなしの文化》(講義)

講師:前田文子(昭和学院短期大学講師)

 

オリンピック誘致ですっかり有名になった「おもてなし」ですが、そこには日本の文化と宗教観が表れているように感じます。客人をもてなす茶道の流儀、歳神様をお迎えするためのお正月の室礼、神様に捧げた供物を人が頂く直会などに「おもてなし」の原形を見ることができます。日本のサービスやホスピタリティには新しい「おもてなし」の形があります。相手を思いやる日本の文化とおもてなし料理についてお話します。

第3回 平成26年11月15日(土)①12:30~14:00②13:00~14:30

《タイカービングでおもてなし》(実習:予約制)

講師:畠山明美(スタジオ グランド ジュテ主宰)

 

700年前タイ王国の伝統行事「灯篭流し」に王妃が、果物や野菜を彫り装飾したのが起源とされています。その後宮廷料理の飾り付けやお客様のおもてなし用に彫られるようになりました。タイ伝統文化の一つです。

身近な食材を小さなナイフを使って、草花を彫り上げ食卓の彩りを添えて、料理をより美しく・美味しく演出する技を実習して頂きます。

第4回 平成26年12月13日(土)13:00~14:30

《料理と飲み物のマリアージュ》(講義とデモンストレーション)

講師:田渕弘子(昭和学院短期大学非常勤講師)

 

700年前タイ王国の伝統行事「灯篭流し」に王妃が、果物や野菜を彫り装飾したのが起源とされています。その後宮廷料理の飾り付けやお客様のおもてなし用に彫られるようになりました。タイ伝統文化の一つです。身近な食材を小さなナイフを使って、草花を彫り上げ食卓の彩りを添えて、料理をより美しく・美味しく演出する技を実習して頂きます。

第5回 平成27年1月24日(土)13:00~14:30

《米と野菜を調理で美味しく》(講義)

講師:畑江敬子(昭和学院短期大学学長)

 

私たちは1日に少なくとも1回は米をたべています。昔から炊飯は“初めちょろちょろ中ぱっぱ・・・といわれてきましたが、この言葉の意味はなんでしょうか?野菜は生でも煮ても食べられます。野菜は煮れば軟らかくなるのでしょうか?煮る温度によっては軟らかくならない場合もあります。また、煮物の味はさめる時にしみこむといわれますが本当でしょうか?味付けに、先に塩を入れると後の砂糖のしみ込みを邪魔するのでしょうか?

第6回 平成26年2月14日(土)13:00~14:30

《美味しく作って楽しく食べる》(調理実習:予約制)

講師:福永淑子(昭和学院短期大学附属栄養科学研究所フェロー)

 

冬期に美味しい食材の応用として欧風のレシピに取り組んでいただきます。栄養的、嗜好的、体によく、満足でき、かつ健康的な食生活を送れるように工夫した献立を考えました。食材はえび、パプリカ、豆、セロリ、ベーコン、人参、玉ねぎ、ジャガイモなどです。華やかで、楽しく、そして応用しやすい美味しいものです。ぜひご参加ください。

3.参加者

人数:第1回 31名、第2回 32名、第3回 20名、第4回 21名、第5回 26名、第6回 33名、計163名であった。
年齢層:参加者の年齢は20歳代から70歳以上と幅広い年齢層であった。60歳代が一番多く45%、70歳以上が29%、50歳代が14%であった。

 

4.アンケート結果

各講座の終了後、受講者にアンケートの記入をお願いした。アンケートは参加者163名中、152名より回収された(回収率93%)。参加者の性別では、女性が92%、男性が8%、住まいは市川市の方が86%であった。つまり大学に比較的近い50~70歳代女性が大半だった。感想は①とても参考になった 84% ②まあまあ参考になった 9%であった。ほとんどの方が満足戴ける内容であったと言える。

 

5.総括

この講座を楽しみにしている方々がいて、本年度も積極的に参加してくれた。今回の続きが聞きたい、もっと詳しく知りたい、また参加したい、今後も日常生活に密着した衣食住をテーマに実習を伴った講演会を受講したいという要望がみられた。これらを次回に反映させていきたい。一方、毎年のことであるが、若い年齢層への参加を如何に広報していくかが課題である。