食育を推進する上で『弁当の日』の有効性がクローズアップされ、実践校は全国的に大きな広がりをみせている。教職員・保護者がその趣旨を充分理解して効果的に推進していくために、この取り組みを始められた竹下和男先生に『弁当の日』について講演をしていただき、その後小・中学校の教員2名による実践報告を受けてシンポジウムを行った。
![]() |
弁当の日をより良く取り組むための 講演会・シンポジウム <詳細はこちら> |
|---|
子供たちの生きる力を養うために『食育』の大切さが見直されているが、そのために大切なことは子供自らが自分の手で料理できるようになることである。
子供が自分ひとりで『弁当』を作る『弁当の日』は食の自立という点でもその有効性がかなり認識され、北九州市においても平成21年5月に策定された北九州市食育推進計画の中で、家庭との連携・協力による食育の推進として「弁当の日」の取り組みが挙げられている。
本学はこれまで「弁当の日」を授業や部活動の中で実施しており、また、平成20年10月に「弁当の日]をテーマとした「食育ワークショップ」を開催し、多くの参加者から再度開催の要望の声も聞かれていた。
そこで、地域の食育推進のために本学で支援できることとして「弁当の日」の講演会およびシンポジウムを企画した。
北九州市・北九州市教育委員会・西日本新聞社・朝日新聞社・毎日新聞社の後援を得て新聞社の告知をはじめ様々な機関を通して広報活動を行なった。
チラシは12000部印刷した。北九州市内の小・中学特別支援学校204校に40部ずつ送付、同時に北九州教育委員会を通して校長会およびPTAの会合において2度アナウンスを行った。また、各区役所、総合保健福祉センター、食生活推進改善員、市民センター、児童館、男女共同参画センタームーブ、子育てふれあい交流プラザ、子どもの館、九州農政局福岡県農政事務所、食育推進ネットワーク登録会員などにも配布した。
また、本学ホームページでも募集を行った。
北九州市内の小・中学校教職員やPTA関係者、幼稚園・保育園職員北九州食生活改善推進員、教育委員会職員、北九州母子寡婦福祉会、市民センター職員、北九州市地産地消推進課、大学教員、大学生など幅広い層の参加者であった。
主な対象と考えていた小・中学校の教職員の参加が予想より少ないのは残念であったが、様々な分野・年齢層の参加者を得て、大変充実した講演・シンポジウムを実施できた。講演のすばらしさに「もっと多くの人に聞いてほしい」「小学生に負けていられない」「これを機に自分の職場でも弁当の日を実施したい]「先生の講演を聴く機会を検討したい」など様々な感想が寄せられた。
タイミングよく、2月11日の朝日新聞「私の視点」に掲載された竹下先生の「弁当づくりは効果が大きい」の記事も紹介出来た。
今回の企画が、北九州市の「弁当の日」の広がりにつながり、食育が推進することを期待するものである。
正門の前および会場入り口に置かれた立て看板
受付は学生が協力しました。北九州市産業経済局農林水産部地産地消推進課からも、地元食材の紹介資料、北九州市食育推進ネットワークの広報資料等が配布されました。
総合司会は、栄養学科の二木栄子教授。予定通り順調にスケジュールがこなされました。
栄養学科長の南里宏樹教授の挨拶。この企画が日本フードスペシャリスト協会との共催によるものであることにも触れていただきました。
BGM付きスライドショー。子育ての本質に迫る話に、参加者は涙、涙、一言も漏らすまいと熱心に聞き入りました。温かくユーモアのある80分でした。
「弁当の日」実践報告者の古閑明子先生、稲益義宏先生はシンポジストとしてもたくさんのヒントを提供してくださいました。
会場はチャペルの行われる本学の象徴的な空間。代々の卒業生から卒業記念として贈られたステンドグラスの窓、レトロ調の椅子が雰囲気を盛り上げました。
涙が止まらなかったという参加者の声も多数
「弁当の日」実践報告者の古閑明子先生、稲益義宏先生はシンポジストとしてもたくさんのヒントを提供してくださいました。
3人の先生方は、どんな質問にも当を得たお答えを返して
参加されていた福岡大学商学部の太宰先生からは、地域に密着した推進の仕方として近隣のスーパーマーケットを巻き込むという新しい提案をしていただきました。
参加者からもたくさんの質問をいただきました。